巨大分子雲M17/オメガ星雲(距離 2.2 kpc、質量 M
)の
CI(492GHz), CO( J=3--2, 345GHz)による広域観測をおこなった。
M17は北天の分子雲のなかで最もCI強度が強く(柱密度
cm
)、
毎日のアンテナ温度較正にもちいられ
た。北部では、紫外線源からCII/CO/CIとピークが並んでおり、
光励起モデルの予想(CII/CO/CI)と反し、
分子雲の内部にCIが満ちていることを示唆する。
[CI] /[CO3-2]比は、南部で高く(0.8)、徐々に減少し、
北部のOB型星の形成領域では低く(0.2)なる。
この比が分子雲進化段階または分子雲の温度を反映しているなどの可能性がある。
M17分子雲全体での[CI]/[CO3-2] 比は0.5と、COBE衛星が求めた銀河全体の値0.57
とほぼ等しいことから、銀河内に存在にする典型的な分子雲であるとかんがえられる。