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研究内容および組織

RESCEU パンフレット [PDF: 8.4 MB]

ビッグバン宇宙国際研究センター (英語名 RESCEU; Research Center for the Early Universe) は1999年4月、当時の文部省令により、東京大学理学系研究科に設置されました。その前身となったのは、1995年に文部省プログム「COE(卓越した研究拠点)形成基礎研究」に基づき理学系研究科の内部組織として設けられた、「初期宇宙研究センター」です。 RESCEUは国際的かつ総合的な視点に立って宇宙の開闢と進化の研究を行い、人類が有史以来くり返し問いかけてきた根本的な疑問、すなわち「宇宙はどうやって始まり、どのようにして現在の姿になったか」に答えようとしています。一般相対論にもとづくビッグバン宇宙の描像に、インフレーション宇宙論の考え(初代センター長の佐藤勝彦名誉教授が提唱)を組み合わせることで、宇宙進化の初期状態の大筋が見えて来ました。そこから始めて、物質生成、天体形成から生命の誕生に至るまで、宇宙の進化を包括的に明らかにすることを、私たちは目指しています。

中心となる研究分野は、学問の進展とともに随時見直し、現在は 「宇宙の進化と構造形成」 「重力波宇宙物理学と重力実験」 「惑星系の形成とその諸性質の探求」 という三つのプロジェクトを推進しています。これらのプロジェクトには、当センターの専任教員だけでなく、理学系研究科の物理学専攻、天文学専攻、地球惑星科学専攻、天文学教育研究センター、生物普遍性研究機構から十数名の教員が研究協力者として参画し、活発に研究活動を展開し、この十五年間に業容を三倍に拡張しています。

とくに、近年は重力波の初検出報告前にこの分野の研究に乗り出し、世界初の連星中性子星合体イベントの発見に、当センターの教員が中心となって開発したリアルタイム解析パイプラインが唯一成功した、など世界的な業績を挙げるとともに、重力波対応天体の理論研究も精力的に行っています。また、LIGO-Virgo-KAGRAネットワークのわが国における最大の解析拠点として、この分野に大きな貢献をしています。

ビッグバン宇宙国際研究センターは外国人客員教授のポストを持ち、諸外国から第一線の研究者が滞在してきました。コロナ禍で長い間中断していましたが、今年度より復活させることができました。

2023年4月
センター長・教授 横山順一


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