「宇宙物理学」講義情報
(2020年度前期理学部物理学科) 7月10日更新
担当 横山順一(ビッグバン宇宙国際研究センター・理学部物理学教室)
新型コロナウイルス対策として、この講義は、2020年度前期に開講される物理学科の他の講義と同様、ウェブ会議システムを用いたリモート講義の形式で行うことになりました。
リモート講義ののURLはUTAS及びITC-LMSに4月15日に掲載済です。
UTASとITC-LMSは重くてつながりにくいので、それ以外の情報はなるべくこのサイトにも掲載するようにする計画です。
問合せはこのメールアドレスまでご連絡ください。
講義資料は受講前にここからダウンロードしてください。常に暫定版で、随時改訂されます。
いろいろ間違いを含んでおりますので、講義において修正を受けてください。
講義は基本的にパワーポイントのスライドを用いて行いますが、ノートが取れるように板書を用いた講義と同じスピードになるよう、ゆっくりと進みます。
情報通信技術の発達した現代にあっても、最後の段階、つまりアタマの中に定着させるためには、手を動かして紙と鉛筆で纏めていく、という操作がどうしても有用だと思うからです。
お願い
本講義の受講予定者はこのメールアドレスまであらかじめご連絡ください。
件名を 新規登録
とし、本文には学籍番号、氏名、受信したいメールアドレスと以下のアンケートの答えのみご記入ください。
アンケート インターネット接続法について最も近いものを一つ選んでください。
イ 有線LAN ロ 宅内に引いた有線回線に繋がったwifi(容量制限無し)
ハ ポケットwifiなど商用電波回線に直接繋がったwifi(容量制限無し)
ニ 同上(容量制限あり) ホ 携帯電話のテザリング
へ その他
いろいろ不具合が起こることが予想されるので、こうして蒐集したメールアドレスに随時連絡します。
連絡
4月18日 登録者宛に連絡メールを送りました。未受信の方はご連絡ください。履修登録システムの不備は改善された模様です。
4月24日 資料を改訂しました。
5月1日 資料を改訂しました。その後随時改訂されます。
5月15日 五月祭が中止となったため、この日は通常の時間帯に講義を行います。
5月22日も通常の講義を行いますが、それに加えて、17時より仏坂健太氏による物理学教室コロキウム「重力波天文学のフロンティア」が開講されます。本講義の補講としてぜひ聴講して下さい。
6月19日の講義からzoomの接続先が変更になりました。接続先を受け取っていない人はメールでご連絡ください。次回以降もこの新しい接続先を使います。
7月17日 期末試験をオンラインで行います。詳細は近日中にこのページに掲示します。
期末試験に関する連絡
1 試験に先立って、各自で答案用紙と計算用紙と含めて10枚程度の紙を用意しておいて下さい。A4のレポート用紙で十分です。
2 資料の参照は全て可ですが、試験中の受験者同士の情報交換は禁止です。
3 7月17日10:15ごろに普段講義に使用しているzoom上に待機室を開きます。ビデオをオンにして出席の確認を受けて下さい。
4 試験問題は10:30頃に普段講義に使用しているzoom上に掲示します。
5 試験時間は問題発表後90分です。
6 答案の作成は手書きに限ります。
7 答案は普段のQの解答の提出と同様に、答案のスキャンまたは写真を撮って添付ファイルとしてメールで提出して下さい。
8 提出締切時刻は試験終了時に連絡します。
9 何らかの事情で以上の対応ができない人は、事前に連絡のあった場合に限り、対応を検討します。
講義実施状況
4月17日 第0回 接続のテストと講義の実施方法の説明、今後の講義の一部を抜粋したお稽古を行いました。
ICT-LMSにお試し課題を掲載したので、インターネット容量制限のない方はお試し提出してみて下さい。
4月24日 第1回 「宇宙を物理する」意義について。
第1章 私たちの宇宙
Q1 天動説の本質的な欠陥は何か?(自然さに欠けるからではありません。)
第2章 恒星の物理 のさわり
Q2 核反応のタイムスケールはどれほどか?
以上2問の答えを書いてこのメールアドレスまで提出して下さい。件名を第1回課題としてください。(既に提出された方は把握しておりますので、再送の必要はありません。) メールの本文に打ち込むので十分です。
5月1日 第2回 恒星の物理その1
2.1 星の構造・力学平衡
2.2 放射輸送 諸量の定義まで
Q1 球対称な系の重力は半径r内の質量が全て中心にあるとして計算したものと等しくなることを計算によって示せ。
Q2 温度Tの熱平衡状態にある超相対論的なボース粒子のエネルギー密度を計算することによって、放射定数を求めよ。
Q3 太陽の質量・半径・光度を調べ、太陽のケルビン・ヘルムホルツ時間を計算してみよう。
以上の答えを書いて、メールで提出して下さい。件名を第2回課題とし、学籍番号と氏名を明記すること。
5月8日 第3回 恒星の物理その2
2.2 続き。輸送方程式 光学的距離 ロスランド平均吸収係数
2.3 エディントン光度
2.4 対流
Q1 プランク分布のピークの振動数は温度の何倍になるか?
Q2 完全電離した水素とヘリウムで構成された天体のトムソン散乱による質量吸収係数が(2.36)式のように与えられることを示せ。(電子の数密度を使って表記を講義の時と変更しました。)
5月15日 第4回 恒星の物理その3
2.5 星のエネルギー収支
2.6 恒星の大まかな性質
2.7 熱核反応 S(E)の実験値まで
Q1 (2.68)式のηをWKB近似で求めてみましょう。
5月22日 第5回 恒星内の元素合成その1
(補遺) 恒星の質量・光度関係
2.7 熱核反応 ガモフピーク
元素の存在量
水素燃焼 p-pチェイン
CNOサイクルのさわりまで
本日のQの出題はありません。
5月29日 第6回 恒星内の元素合成その2
CNOサイクル(続き)
ヘリウム燃焼
補遺A サハの式
重元素の生成
Q1 CNOサイクル一回に出る光のエネルギーはどれほどか?
Q2 (2.97)式を確かめよう。
6月5日 第7回 一般相対論的宇宙論
3.1 宇宙原理とFLRW計量
Q1 (3.7)式を確かめよう。
6月12日 第8回 一般相対論的宇宙論その2
3.2 フリードマン宇宙
3.3 ルメートル・ハッブルの法則と赤方偏移
Q1 エネルギー運動量テンソルの保存則(3.31)とフリードマン方程式(3.28)から(3.30)が導けることを示せ。
Q2 (3.38), (3.39)を確かめよう。
6月19日 第9回 一般相対論的宇宙論その3
3.4 宇宙論的パラメタ
3.4.1 宇宙論的距離
3.4.2 宇宙論的パラメタの測定(ここに資料があります)
Q1 正の宇宙項があると宇宙年齢が延びることを数式を用いずに定性的に説明せよ。
Q2 (3.64)式を導出してみよう。
6月26日
3.5 初期宇宙の熱史
3.6 ビッグバン元素合成 ヘリウムの起源は初期宇宙に求めなければならないこと
本日のQの出題はありません。
7月3日
3.6 ビッグバン元素合成の続き
3.6.1 バリオン非対称生成条件
3.7 宇宙の晴れ上がり
3.8 脱結合後の分布
3.9 ニュートリノの脱結合
Q1 K=0のフリードマン宇宙では、四元速度の空間成分の大きさuはde/dt=-Huを満たすことを示せ。
7月10日
3.10 インフレーション宇宙論(ここに資料があります)
講義は全て終了しました。