フーリエ変換ミリ波分光計の改良

フーリエ変換ミリ波分光計は、マイクロ波共鳴空洞中で、ほとんど 無衝突運動している分子の出す電波を測定するため、その周波数決 定精度は 10 に達することが特徴である。しかしそのような 高精度の測定の際、地磁気によるスペクトル分裂が大きな妨げにな る。我々は測定装置内部を高透磁性金属で覆うことにより地磁気 補正後の残留磁場の大きさをこれまでの約 1/2 の数ミリガウスまで 減少させた。その結果、以前測定できなかったゼーマン分裂の大き なスペクトル線まで測定できるようになった。