野辺山45m望遠鏡を用いて、最も基本的な星間分子の1つであるHCNとその
異性体HNCを観測し、多くの暗黒星雲におけるこれら2つの分子の存在量を正確に
決定した。
その結果、暗黒星雲においてはHCNとHNCの存在量に正の相関があること、
不安定なHNCの方が安定なHCNより多く存在していること、星形成の有無に
よってHCN、HNCの存在量があまり変化しないことが分かった。
このことから、暗黒星雲ではHCN、HNC分子はイオン分子反応によって生成され
ていると結論できる[#hirotak2##1#]。