着々と進む建設:ALMA (Atacama Large Millimter/submillimter Array)

 ALMAは12 mアンテナ、7 mアンテナ合計66 台から成る巨大電波干渉計で、ミリ波からサブミリ波帯にかけて0.01秒角に達する空間分解能と、未踏の高感度観測を実現するものです。これにより、星・惑星系形成、初期銀河形成、宇宙における物質進化を詳細に解明します。日本、北米、欧州にまたがる共同プロジェクトとして、現在、チリ共和国アタカマ砂漠の現地で建設が進められています。
 2009年 11月 16日から19日にかけてチリのサンチャゴで行われたALMA外部評価委員会(AER)の前に、建設現場を視察しました。その時の写真です。

1. OSF(山麓施設)の施設の内部。

2. OSFで組み立てられている12 mアンテナ(北米担当分)

3. アンテナ移動台車。この台車でアンテナを運搬する。

4. OSFで組み立てられている12 mアンテナと7 mアンテナの主鏡部(日本担当分)

5. OSFで組み立てられている12 mアンテナ(欧州担当分)。2分割した主鏡部を合わせて一つのアンテナ主鏡を作る。カーボンファイバーがふんだんに使われている。

6. 欧州担当分のアンテナでの鏡面パネルの設置。パネルは全部で600箇所の支持点で支えられる。

7. AOS(山頂施設)の制御棟。標高5000 mのサイトにこれだけの施設ができたのは感慨深い。

8. 標高5000 mサイトに設置されたアンテナ(日本担当分)。2台のアンテナでの干渉実験に成功。

 このように、建設は着々と進行しています。実際にアンテナを見ると、これが66 台集まったらすごい装置になるという実感がわいてきました。2010年末には部分運用の観測提案の募集が始まり、2011年度には部分運用が開始されます。そして2013年には本格運用に移行します。ALMAの観測準備を着実に進める必要があると感じました。



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